山下れい子My Way(四国経済新聞・四国新聞)

【山下れい子の2021年 実績】

香川県三豊市 市長が推進する薬膳のまちづくりで、市の後押しを得て2020年10月から高瀬茶業組合の新たな取り組み「薬膳教室の主宰を拝命」。

以来、コロナ禍において2か月ほどの休講があったが、年間150名を超す受講生が集まるほど教室は人気。一人ひとりに寄り添う相互コミニュケーションが大切としているため、高瀬教室は会場参加型。高瀬茶業組合は農林大臣賞、農林水産大臣賞を何度も受賞した銘茶を生み出している。

一年後の2021年10月、全日本薬膳食医情報協会(Any協会)薬膳教育認可施設の主宰講師となり、資格取得を望む士気の高い受講生のニーズに取り組む。

(実績)2016年から薬膳教室を開催
・これまでの薬膳教室受講者数450名以上
・資格取得者100名以上
・内、高瀬教室受講者一年間で約150名


山下れい子のmay way(四国経済新聞)

薬膳で心と体 健やかに

中国の伝統医学的な医学に基づいて調理される薬膳料理には、心と身体のバランスを整え、病気を未然に防ぐ効果が見込めるとされる。山下れい子(60)は数年前から香川県で薬膳教室を開催し、これまでに約200人が卒業。その教え子が薬膳カフェを開くなど活動の場が広がる。

 

高校卒業後、大手化粧品メーカーの美容部員として3年ほど香川で働いた。結婚などを機に退職したが、家庭の事情で子供3人と関東へ。子供を養うため整体に関する民間資格学校を卒業し、鍼灸(しんきゅう)院やオイルマッサージ店で働いた。

 

2000年ごろに独立し、埼玉県越谷市で整体院を開業。教室も運営し、都心部で働く会社員らから人気を集め「予約がいっぱいになるほど繁盛した」。

 

転機は2011年。両親の介護などを理由に香川県に戻ることになった。越谷の店を閉めた後は「働きづめだった緊張がほぐれ」、1~2年ほどお遍路やマラソン、四国各地の自然などを楽しみ、日常を満喫した。

 

薬膳の存在は、マラソンでつながった知人に教えてもらった。内側から身体のバランスを整え、病気を未然に防ぐとされる薬膳のちからに興味がわいた。百貨店で美容部員として接客中、値段が高い商品を使っても症状が改善されない客を見ていたこともあり、「精神面などが原因という根本的な問題を薬膳で解決できるのでは」と確信したという。

 

もともと学ぶことが好きだ。神戸に通って知識を着実に身に付け、2015年頃に香川県の商業施設に薬膳カフェを開業する。身近な食材を組み合わせた薬膳を販売し、追加料金を取らずに何度でもお湯を加えれば薬膳茶が飲み放題というコンセプトが主婦らに受け、人気を集めた。

 

ところが開業2年後、貸主の都合で立ち退きに。そこで1日限定で場所を借りて教室を開く形態に変更した。現在はSNSなどで生徒を募り、5人以上が集まれば貸部屋などで教室を開催している。初級・中級などと習熟度ごとにクラスが分かれ、初級であれば8回コースが基本だ。初級の全コースの受講料は約2万6000円で、受講生の99%を女性が占める。

 

4~5回は座学でショウガやネギ、フルーツなどの効能を学ぶ。牛肉は血液循環を高め、小豆は蓄積した老廃物を取り除く効果が見込めるという。「身近な食材と自身の身体の理解を深めれば誰でも大きな効果が得られる」。教え子が香川県丸亀市で薬膳カフェ「ハスハス」を運営するなど弟子の独り立ちがうれしい。

 

コロナ禍に対応し昨夏からオンライン教室なども始めた。香川県善通寺市の金倉寺では月に2回、生徒らと薬膳に関するイベントを開催。薬膳を広めるため日々精進に励む=敬称略

(四国経済新聞2021年1月16日 亀井慶一 記者)

 


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